H I B I K A

日々考えていることを綴っていきます。

想像の壁を超える

想像の壁を超える。クリエイティブなことに限らず、何事にも必要になってくることだろう。今回はこれについて考えた。

 

 

 想像の壁を超えるにはどうすればいいのか。そもそも想像の壁を超えるとはどういうことか、想像とは何か。私が考える想像とは、既存または既知の情報をつなぎ合わせて新たな結論を導き出すことだ。想像の壁を超えるにはどうするかという問いかけに、ある日の朝日新聞に乗っていたコラムでは、「最終的には忍耐である、天啓が下りてでも来ない限りは考え続けるしかないのである」としていた。私もそれに同意見だ。ごく一握りの天才でない限りぼけーっと考えていいアイディアが生まれてくるはずもない。考えに考えを重ねて、不意にピースがはまるように思いつくか、何かの偶然で発見するというのが大抵のパターンだろう。確かにそこまで行くのにはかなりの忍耐力を要しそうである。

 ただ、これを学生に当てはめて考えるとどうだろうか。ノーベル賞のような発見、発明をする先生たちはその分野の第一人者でありその道をかなり突き詰めている。たいして私たち学生はまだ知識体系を身に着けていなく、その点を加味して考えるとじっくりと考えて忍耐するのは学生に対してはまだ早すぎる手段のように感じる。学生ならば授業やインターネットを通じて、まずは情報を考える元手となる情報を手に入れることを優先するべきだ。先述したとおり想像とは既知の情報から新たな情報を作り出す作業なのだから。頻繁に学生の意見として見て取れる、「常識にとらわれない」という魔法の呪文のように言われ続けている文句があるが、それはしっかりとした知識体系を持ってからではないといけない。型破りという言葉があるが、それは型というものを知っていて初めてできることだ。まずは情報を取得する。無差別に取得した後にそれらを吟味する。最初からクリティカルシンキングをしようとする者がいるが的外れだと私は思うのだ。クリティカルシンキングは考える段階のものであって情報収集の段階の話ではない。つまり、情報取得をした先にクリティカルシンキングがあり、さらにその先に忍耐が待っているということに他ならない。

 では、学生が想像の壁を超えるためにできるのは情報をただひたすらに集めることしかないのかというとそうでもない。想像力、すなわち情報を有機的につなげ合わせる力を養うことで想像力の壁を超えることもできるだろう。これで有効な方法は近年注目されているアクティブラーニングなる手法だ。自ら問題を設定して、それを学生が能動的に取り組むことで様々な効果を得られるというものだ。その効果のうちの一つが、自らの持っている情報をつなぎ合わせて解決案を導き出す力を鍛えるというものだ。解決案を思索する段階では、収集した情報をいかに多角的に分析して、多様なアプローチをすることができるかがカギになってくる。この段階で必要になるのは想像力に他ならないだろう。こうした学習方法が極めて有効であると私は考える。とっくに偉い人が見つけて実施しているのだが。

 

 

あとがき

想像力の壁を超えることができれば一攫千金も夢ではないし、発明なんてこれらの繰り返しなんじゃないかなと思う。しかし、今現在の日本ではこうした発見をしやすい土壌、発見をしたとしてもそれに目をつけて事業化しようと目をぎらつかせている企業が不足しているのではないだろうか。イギリスの産業革命の様に蒸気機関という一見湯気がモクモクしてるだけの現象をエネルギーとして運用するような発想をする人間がいないと発明も無駄になってしまうんだろうなぁ。これらの下地をどのように構成するかも考えたい事柄の一つかな。

最近は暖かくなってきましたが皆さん体調管理はしっかりとしてくださいね。ではまた!